私は現在41歳。現在の彼と出会ったのは40歳の夏前でした。
地元で仕事もキャリアウーマン、結婚離婚も経験し、再婚はしたいなと思いながらも
結婚は好きになった人としたい、と決めていたので、離婚後は婚活パーティーやマッチングアプリを利用して
何人かと会ったこともありましたが、どの方もしっくりこなくて行きづまっていました。
子供も欲しい気持ちもありながらも、子供はあきらめてもせめて生涯寄り添えるパートナーを見つけたい、
という気持ちは持ち続けていました。
しかし40歳間近、仕事も友人づきあいにもなんとなく区切りをつけたくなり、
思い切って地元を遠く離れて引越し、新生活をスタートしました。
そこで、新生活を始めて半年後くらいに今の彼と出会いました。
私はいきつけの居酒屋さんがあり、よく一人で通っていたのですが
たまたまそこに彼がふらっと入ってきました。
あれ、どこかで会ったことあるような・・・
と一瞬思ったのですが、確かに初めて会ったので少し不思議な出会いでした。
その場で、お店のマスターも含めて3人でカウンターで会話を交わしながら飲んで
24時もすぎたころにお会計を済ませ、私が先にお店を出ると、彼は後を追ってきました。
「よかったらもう少し話したいので、今度二人で飲みに行きませんか?」
そう誘われLINEを交換して別れました。
そのときの彼に対する印象は、わっ!素敵!というわけでもなく、
明るくて元気な人だな、という感じと、
LINE交換した後に、「よろしくお願いします!」と握手をされたことが、なんとなく誠実な印象を受けました。
恋愛にこじつけよう、という気持ちはそのとき私には一切なく、むしろ少し
アバンチュールな一夜限りの相手、でもいいかもなどとも思っていました。
今思えば、遺伝子的な相性というか、「いいかも」と感覚で感じ取っていたのかもしれませんね。
おそらく生理的に嫌な人であれば、そんな想像もしないしできないと思います。
それにLINEの交換すらもしていなかったと思います。
それくらいに不思議とすんなり仲良くなり、初めて会ってから2週間後には、飲みに行ったり
海に泳ぎに行ったり、自然と一緒にいることが心地よく、共通点も発見したりして
お互いのことをよく話し、知っていきました。
共通点は、
母親の実家が同じ地域だったということと、
神社めぐりが好き、ということでした。
お互いの出身地も違うし、今住んでいる場所も違うのに、
お互いの母親の出身地が同じ。
これはものすごく運命を感じてしまいました。
小さいころに食べていたソウルフードや方言で盛り上がったりして
この人と出会うのは必然だったのかもと思えました。
このままずっとこの人と一緒にいて、一緒に住んで、結婚したい。
「やっと出会えた」心からそう思い願いました。彼も同じ気持ちだと感じていました。
しかし、出会ってから3か月後、彼は転勤が決まりました。
元々彼は転勤で来ていたので、また違う場所へ行くかもしれない、そんな話は聞いていましたが
せっかく新しい土地で素敵な出会いがあったのに、なぜこんなことになるのかと
とにかく自分の運の悪さを責めていました。
結局私は幸せになることはできないのかと嘆きました。
しかし、ここで彼を手放してしまったら一生後悔すると思いました。
なので、彼が転勤してからは飛行機を使い1か月に一回会いに行っていました。
初めに彼の元へ行った時には本当に彼も喜んでくれて、離れていた分のお互いの寂しさを埋めるように
一緒にいられる時間を大切に過ごしました。彼も私もなかなかまとまった休みを取ることができないので
だいたい1泊2日で行き来していました。離れて会えない時はTV電話をしたり、負担にならない程度に連絡を取りあいました。
でも、会えなくて寂しい孤独感から、連絡がとれない日は、街をまた飲み歩いて
私にしたように他の女性にも声をかけて遊んでいるんじゃないかとか、
どうしようもない心配をして困らせたこともありました。
けれど彼はそんな心配とは真逆に、誕生日やクリスマスには、手書きのメッセージを添えてプレゼントをくれたり、
彼なりに私への気持ちを表し続けてくれたことで、心配や不安から、彼への信頼に変わっていきました。
そんな遠距離恋愛が半年続きましたが、その後転勤先での仕事がひと段落したあとに
私と出会ったこの場所へ帰ってきてくれました。
会社に申し出て、異動願をだしてくれたのです。
それから一緒に家を探し、今は一緒に暮らしています。
結婚はまだしていませんが、結婚という形にこだわらず、信頼できるパートナーと
愛のある暮らしが送れていることが本当に幸せです。
思い返すと、彼と出会った時も
出会いを無性に求めていたわけでもなく、新しい土地で仕事も趣味も充実していたときで
この人嫌じゃないなあという感覚から始まりました。
恋愛したい、結婚したい!と心が枯渇して強く願っているときって案外出会えない気がします。
また、べったり好きな人といるよりは、遠距離の時間が良かったのかもしれません。
会えない距離が愛を深める、という言葉もあながち嘘ではないなと思いました。
そんな教訓もあり、今もお互いの仕事の時間も敢えてたまにずらして
家にひとりの時間を作り、お互いの距離感も大切にしています。
この人とはずっと一緒にいたい、そう思うからこそ、べったり一緒にいない、
でもいられるときは一緒に相手との時間を楽しんでいます。