3年間働いてきて、何か違うなと思っていました。
これまで出会いはそれなりにあったけれど、毎日が楽しくなく、充実感感じられず惰性で恋愛をしては、このまま結婚でもすればいいのかなと思いながら過ごす日々が続いていました。
ある時偶然、高校時代の友達に会い、久しぶりに飲みにいったときのこと。
A美は会社員をしながら夜間の通信大学に通い夢だった会計士を目指しているという話を聞き、これだ!と気づきました。
私は小さい頃から英語の勉強が好きで、英語に関わりたい気持ちをA美に思い出させてもらい、早速、英語の教員免許をとるために通信大学へ早々と入学をしたのです。
それからは、今までの悶々とした生活が嘘のように毎日が忙しい。
仕事終わりに大学へ通い、自分のプロジェクトと同時にレポートを提出しテスト勉強をする日々。
自然と惰性でお付き合いしていた彼とは自然消滅となり、それも気にする暇がないほど日々の生活に必死になっていました。
同じ社会人大学生の仲間と仲良くなるのに時間はかからず、大変なことも楽しいことも共有しながら一緒に勉強ができる日々が、また大学生の頃の青春が戻ってきたようで毎日が楽しかったです。
2年経ち、ようやく単位取得も終え卒業が近づいてきたころ、大学仲間の大規模な飲み会が開かれました。
私も最後にと思い、友達と一緒に参加をするために会費を払いに行った時のことです。
いつも同じ授業にはいたけれど、話したことはない顔見知りの彼が幹事で会費を集めていました。
会費を支払う時に彼が、「いつも右後ろに座っていましたよね?」と話しかけてきたのです。
その時は何も感じず、それとなく返事をし後にしましたが、それがきっかけで大学内や、リモート授業の時などによく話すようになりました。
2度目の大規模な飲み会の時には私と彼は自然と同じ席に座り、二次会も隣の席に自然と座るような関係に。
特に意識をしていたわけではなく、そばにいて居心地がいいなと、今思えば感じていたんだと思います。
お互い英語とスノボが好きで、いつかカナダのとってもきれいな雪山で滑りたいね~なんて話したり。
お互いの両親が警察官で、公務員の子どもとして育った環境がとても似ていたり。
いろいろな共通点を肩肘はらずに自然と話せたのがとてもよかったのだと思います。
そして2人とも大学を卒業し、彼はホテルマンとして働いていたので、キャリアアップをし、私は念願だった私立高校の英語の教師という職につきました。お互い別々の道にいくことに寂しさもなく、むしろ同志と感じていたので応援しあえるような関係でした。
しばらくは疎遠になりました。
かつての大学仲間も地方に帰ったり、転勤になったりと、仲間と疎遠になったことはさみしかったです。
でも、彼とは電車で1時間半の距離に住んでいたこともあり、近場の仲間を含めて時々近況報告に集まっていました。
その頃から彼に対して一緒にいたいなぁ、という気持ちが芽生えてきたことを覚えています。
そこから、彼と2人で会う機会を何かとつくっては、一緒にご飯を食べたり、買い物をしたりとするようになりました。
以前より忙しくなっているけれど、彼と会う時間をつくる努力ということを始めました。
そして正式にお付き合いをするようになってから、お金ことや将来のことについてたくさん話ました。当時、彼は職場での人間関係について悩んでいる時でもあったので、聞き役に徹していたように思います。
程なくして、お互いの職場が近いということもあり、一緒に住み始めました。
家事全般はお互い人並みできる者同士だったので、分担を決めました。
また、お金の管理も話し合いを重ね、給料とはお互い管理で、それとは別に2人で遊びにいく貯金口座をつくりました。1人あたり最高1万円は入れる、無理なときは100円でもOK、あとは気持ちでというざっくりルールをつくり、貯まったらあの時話してたスノボ旅行に行こうと楽しんでやりました。
そして、だんだん自分のまわりも結婚、妊娠、出産を経験をした友達が増え、同棲生活が1年半に及んでいた私たちは自然と結婚を考えるようになりました。でも、結婚式、披露宴、結婚指輪など、よくある結婚の定番は一切しない約束にしました。その代わりに自分たちが1番したいことにお金を使おうと決めました。それが、同棲生活の最初に始めた2人で遊びにいく貯金口座のお金でした。かなりの金額が貯まっていたので、入籍をした後すぐ、めでたくカナダのスノボ旅行に行くことができたのです。
ウェディングドレスを着ることも、結婚指輪を交換することもやればよかったのかなぁ、時々思うこともありますが、やっぱり2人で楽しんで貯めたお金を、2人の好きな旅行に全部使ってよかったなと思います。その時の写真をみると、思い出はプライスレスというキャッチコピーを考えた人は天才だな、としみじみ思います。
社会人大学生の出会いなんて、まったく想像もしていなかったけれど、自分の人生を楽しみ始めたら、とてもいいご縁が寄ってきたなぁと思います。これからも、人生を全力で楽しんでいこう!